キャッシュレス決済が進む中で、Visaのタッチ決済やMastercardコンタクトレス、QUICPayなど「かざすだけ」で支払えるタッチ決済が急速に普及しています。非常に便利な一方で、「タッチ決済っていくらまで使えるの?」「限度額を超えたらどうなるの?」といった疑問を持つ人も多いはず。
この記事では、タッチ決済の上限金額や注意点、限度額の違い、カード会社ごとの対応状況などをわかりやすく解説します。
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この記事のもくじ
タッチ決済とは?基本のしくみと対応カードの種類
Visaタッチ決済・Mastercardコンタクトレスなどの違い
タッチ決済とは、ICチップが搭載されたクレジットカードやスマホをリーダーにかざすだけで支払いが完了する非接触型決済のことです。
- Visaタッチ決済:VISAブランドが提供する非接触決済方式。
- Mastercardコンタクトレス:Mastercardの非接触決済サービス。
- JCBコンタクトレス/American Express Contactless なども同様の仕組みです。
どれもEMV規格に準拠しており、セキュリティレベルは高めです。
iDやQUICPay、PayPayなどとの違い
一方、iDやQUICPayはポストペイ(後払い)型の電子マネーで、クレジットカードと連動しています。Apple PayやGoogle Payに設定することでスマホでも利用可能です。
種類 | 決済方法 | 限度額設定 |
---|---|---|
Visa/Mastercard/JCBタッチ決済 | クレカ直接 | 一般的に15,000円までサインレス |
iD/QUICPay | 電子マネー | 利用者やカード会社で異なる |
PayPay | QRコード | 銀行口座やクレカと連携して変動 |
タッチ決済の限度額はいくら?上限金額の目安
サイン・暗証番号が不要な上限はいくら?
現在、日本国内におけるタッチ決済(Visa/Mastercard/JCB)のサイン不要上限額は**15,000円(税込)**に引き上げられています(対応端末に限る)。
ただし、すべての店舗・カード会社・端末がこの上限に対応しているわけではないため、実際の上限は下回る場合があります。
上限を超えた場合はどうなる?
15,000円を超える支払いでは、以下のような追加認証が求められることがあります:
- 暗証番号(PIN)の入力
- カードの挿入によるICチップ読み取り
- サインの記入
カード会社や店舗による違いとは
同じカードでも、以下のように扱いが異なることがあります:
- A店では15,000円までサインレス
- B店では5,000円以上でサインが必要
これは端末の対応状況や、店舗の設定による違いです。最新端末であれば、15,000円までスムーズにタッチ決済できるケースが増えています。

タッチ決済の限度額は変更できる?
自分で上限を設定・変更できるの?
カード利用者が「サインレスの限度額」を任意に変更することは基本的にできません。これは国際ブランドおよび国内対応仕様により制御されているためです。
ただし、クレジットカードの利用通知や一日あたりの利用上限を設定する機能はカード会社によって提供されています。
上限額が異なる原因と対処方法
- 端末が古く、15,000円対応ではない
- 国際ブランドの仕様とカード会社の設定が一致していない
- 海外の仕様が反映されていないケース
【対処法】
- 事前に店舗で「タッチ決済は15,000円まで可能ですか?」と確認
- カード会社の公式情報で対応上限をチェック
タッチ決済の限度額とセキュリティ面の注意点
不正利用やスキミングのリスクは?
- タッチ決済は「かざすだけ」で決済できるため、落としたり盗難にあった際に即時利用されるリスクがあります。
- ただし、EMV方式による暗号化処理がされており、磁気ストライプ方式よりも遥かに安全です。
限度額の範囲で安心して使うための工夫
- 通知サービスや利用上限設定を活用(楽天カード、三井住友カードなど)
- Apple Pay/Google Payを利用して生体認証を加える
- 万一の不正利用に備えて補償付きカードを選ぶ
主要カード会社のタッチ決済上限まとめ(比較表)
カード会社 | サインレスの上限額 | 備考 |
楽天カード(Visa) | 15,000円 | 一部店舗では旧上限が適用される場合あり |
三井住友カード(Visa) | 15,000円 | 対応端末で利用可能 |
イオンカード(Master) | 15,000円 | 店舗・端末によって対応状況に差あり |
JCBカード(JCB) | 15,000円 | JCBコンタクトレス対応カードのみ |
dカード(iD) | 個別設定 | iDとして使う場合は別途限度あり |
よくある質問(Q&A)
Q1. 15,000円を超えてもサイン不要で通ったのはなぜ?
→ 一部端末ではサインレス上限の設定が緩くなっていたり、店側の設定ミスによって通ってしまうケースがあります。
Q2. タッチ決済に上限回数はある?
→ 回数制限はありませんが、1日や1カ月の利用総額がカード限度額を超えれば利用できません。
Q3. 海外でのタッチ決済のサインレス上限は?
→ 国ごとに異なります(例:オーストラリアでは100AUD、イギリスでは100ポンドなど)。
Q4. iD/QUICPayをタッチ決済として使う場合の上限は?
→ クレジットカード側の設定やApple Pay経由によって異なります。
まとめ|タッチ決済の限度額は「15,000円まで」が主流に
以上、タッチ決済の限度額はいくら?サイン不要の条件や上限金額まとめ…というお話でした。
以前は10,000円までだったサインレス上限も、現在はVisaやMastercard、JCBいずれも15,000円(税込)までが標準となっています(国内対応端末の場合)。
ただし、すべての店舗でこの上限が適用されているわけではないため、利用前に確認しておくことが重要です。
限度額を正しく理解し、安全機能や通知設定を活用することで、タッチ決済をより便利かつ安心に使うことができます。
今後の普及とともに、対応店舗や端末も増加していく見込みです。このタイミングで、自分のカードやスマホ決済環境を見直してみるのも良いかもしれません。
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