
「人的資本」って聞いたことありますか?
株や不動産みたいに数字で評価しづらいけれど、実はあなたの人生と家計にめちゃくちゃ影響する資産なんです。
簡単に言うと、人的資本とは…
「これから将来にわたって稼げるお金(キャッシュフロー)を、今の価値に直したもの」です。
つまり、あなたがこれから仕事で稼ぐ予定のお金を、“現在のお金でどれだけ価値があるか”に直して足し合わせた数字なんですね。
実はこの考え方を知っていると、雇用・保険・人生設計の判断がぐっと合理的になります。
この記事のもくじ
なぜ「将来のお金」をそのまま足してはいけないの?
例えば、1年後に100万円もらえる未来を考えてみましょう。
そのまま100万円として足すのは、ちょっと雑なんです。
なぜなら…
- 今100万円もらって銀行に預けると、1年後には利息がつくから
- 未来のお金は“今価値に直す”必要があるから
この考え方を割引計算と言います。
未来の100万円は、今の価値に直すと「ちょっと小さくなる」。
だから「将来いくら稼ぐ予定か」だけで判断するのは不十分なんです。
人的資本の計算イメージ(分かりやすい例)
50代や30代いずれでも、まずは計算イメージから。
例えばAさん(会社員)が今後3年で年収400万円ずつ稼ぐとします。
- 1年後:400万円
- 2年後:400万円
- 3年後:400万円
合計で1,200万円ですね。
でもこれを割引率(時間価値)で“現在価値”に直すと…
- 1年後の400万円 → 現在価値396万円
- 2年後の400万円 → 現在価値392万円
- 3年後の400万円 → 現在価値388万円
→ 合計約1,176万円
この「約1,176万円」がAさんの人的資本(現在価値)です。
未来の稼ぎをただ足すより、時間の価値を考えたほうが現実的なんです。

割引率=リスクの大きさ
ここで大事なのは「割引率」です。
割引率は簡単に言うと…
稼ぎがどれだけ確実か・不確実かの指標 なんです。
割引率が小さいほど、稼ぎは“将来でも比較的確実”と考えられます。
逆に割引率が大きいと…
- 仕事が不安定
- 将来の収入が読みにくい
- 契約が切れる可能性がある
というように、不確実さが増します。
この割引率を大きく置くと、たとえ合計の年収が同じでも、人的資本は小さく見積もられます。
会社員とフリーランスの人的資本の違い
会社員とフリーランス、仮に年収が同じだとしても…
- 会社員:収入が安定しやすい
- フリーランス:不安定な収入もあり得る
という違いがありますよね。
割引率を高めに置くとフリーランスの人的資本は小さくなり、逆に会社員は大きくなる。
ここがポイントです。
身近な例で考える人的資本
親が安定職を勧める理由
親が「まずは公務員や大手企業に就職しろ」と言うのって、実は合理的なんです。
安定した収入=割引率が小さくなる=人的資本が大きくなる。
人生設計という視点では理にかなっています。

【関連記事】大卒初任給の手取り相場から逆算!就活からできるマネープラン
婚活市場で医者が人気な理由
医者は…
- 平均収入が高い
- 将来の稼ぎが予想しやすい
- 定年がない(働き続けられる可能性が高い)
こうした性質が高く評価されるのは、人的資本が大きいからなんです。
つまり“経済的な価値”が高いと市場が判断しているわけです。
生命保険の考え方にも使える?
生命保険って「もしもの時に家族を守るもの」と考えがちですが、人的資本で見ると…
生命保険は“あなたの人的資本が消えるリスク”に備えるもの です。
たとえばAさんの人的資本が約1,176万円あるとするなら、それが突然なくなるというリスクが家計に打撃を与えます。
だから保障額の目安として人的資本を考えるのは理にかなっています。
いつものお金の話が変わって見える
人的資本の考え方を知ると、普段の次のような判断が変わります。
- 雇用の安定性をどう見るか
- 起業リスクと将来キャッシュフローのバランス
- 保険の必要性と保障額の考え方
資産というと銀行預金や株式、不動産を思い浮かべがちですが、“あなた自身が働いて稼ぐ力”も立派な資産なんです。
人的資本を育てるという視点
人的資本は固定の数字ではありません。
キャリアアップ、専門スキル、転職、副業、自己投資…これらを通じて稼ぐ力が高まれば、人的資本は増えます。
いきなり株や不動産で資産を増やそうとする前に、まず自分の人的資本を理解して育てること。
これが長期的には一番の資産形成になるかもしれません。
まとめ
以上、人的資本って何? あなたの“隠れ資産”を見える化する考え方...というお話でした。
最後にもう一度まとめてみると
- 人的資本=これから稼ぐお金の“今の価値”
- 割引率は「収入の確実性」で決まる
- 安定性が高いほど人的資本は大きくなる
- 生命保険やキャリアの判断にも活かせる
この記事を読んで、「いつものお金の考え方」がちょっとクリアになれば嬉しいです。
人的資本は数字だけじゃなく、未来の選択肢を広げる視点でもあります。

