残クレで車を買わないほうがいい理由-お金を失わないために

今話題の残価設定ローン(残クレ)ですが、仕組みを知っておかないと後で損しやすい部分が多いので、ちょっと整理してお伝えしておきますね。

月々の支払いが安く見えるので魅力的なんですけど、長い目で見ると実は負担が増えやすいんです。


残クレは“車を買っているようで、まだ買っていない”状態なんです

まず残クレって、数年後の下取り予想額(残価)を差し引いて、その残りだけを払っていく仕組みなんです。

実はこれって実質的には“車を借りている”状態に近いんです。

なので、ローン期間中は

  • 勝手に売れない
  • 査定が下がっても自分ではコントロールできない

といった制約があります。

自分の車のようで、実は自由度がかなり低いんですよね。

【関連記事】残クレとは?わかりやすく仕組みやデメリットを正直に徹底解説


月々が安く見えるのは“支払わない残価が後ろに隠れている”から

残クレの月々の金額が安いのは、支払わなくていいわけではなく、ただ“後回しにしているだけ”なんです。

最終的に

  • 残価を払って買う
  • 返却する
  • 乗り換える

の選択があるんですが、どの選択でもそれなりの負担が出ることが多いです。

「月々が安い=お得」と思われがちなんですが、総額で見ると普通のローンより高くなるケースもあります。


残クレは金利が高いことが多く、総支払額が増えやすいです

残クレは、一般的なオートローンより金利が高めに設定されていることが多いです。

残価を差し引いているのに総額が高くなるのは、ここが原因です。

あなたも実際にシミュレーションを見たときは「あれ?なんか高いな?」と感じられたと思うんですが、実際に比較してみると残クレのほうが不利になることがけっこうあります。

【関連記事】ディーラー任せは危険?残クレ契約で営業マンに聞くべき質問10選


距離制限や傷の査定で“追加費用が発生しやすい”

残クレは返却時に車の状態が厳しくチェックされます。

  • 年間走行距離オーバー
  • 細かい傷や凹み
  • 内装の汚れ

こういったものがあると追加料金がかかる可能性があります。

返却前に慌てて修理される方も多く、最終的に数万円以上かかることも珍しくありません。
ここで想定外のお金を払うパターンが本当に多いです。


車検前に返却時期が来て「買い替えループ」に入りやすい

残クレは3年または5年契約が多く、ちょうど車検の前に返却時期が来ます。
メーカーとしても「車検前にいかがですか?」と次の新車を勧めやすい時期なんです。

その結果、
・残価を払って買い取るのは高い
・返却すると追加がかかりそう
・じゃあ同じように新車の残クレでいいか
と、買い替えループに入りやすくなります。

長期的に家計に負担が残り続けてしまうんですよね。


残価は契約時の金額が“そのまま保証されるわけではない”

残価って「この金額が残ります」と言われても、状態によって減額されます。
事故歴、過走行、修理歴などは減額理由になりますし、細かい傷でもマイナス査定になることがあります。

残価をあてにして購入すると、返却時に「思ったより支払うことになった」というケースも出てきます。


生活環境が変わったときに柔軟に動けないのもデメリットです

残クレ期間中は車を自由に手放したり、乗り換えたりしづらいんです。

例えば
・転勤で車が不要になった
・家計を軽くしたい
・家族が増えて車を変えたい
こういったタイミングでも簡単に動けないのが残クレの弱点です。

普通のローンや現金購入のほうが、圧倒的に自由に調整できます。


残クレは“便利に見えてお金を失いやすい”仕組み

以上、残クレで車を買わないほうがいい理由-お金を失わないために...というお話でした。

残クレは、見た目の月々の安さが魅力なんですが、
・金利が高くなる
・距離制限で追加料金
・残価の減額
・買い替えループ
・資産として残らない
こういったリスクが重なりやすいんです。

もし車の費用を無駄にしたくないなら、
・現金
・頭金をしっかり入れたローン
・値落ちしにくい中古車
といった買い方のほうが安全です。

家計にも影響が大きい部分なので、少しでも参考になればうれしいです。

【関連記事】【カーリース vs 残クレ】どっちがお得?仕組みと違いを初心者向けに解説